2013年 02月 28日
私のメインスピーカーについて質問がありましたので、 そろそろ公開しようと思います。 DIATONE DS-9Z 以下が説明です♪ DIATONEの技術を投入すると共に徹底的な見直しを行うことで、 しなやかな表現力の実現を図ったスピーカーシステム。 ウーファー 低域には20cmコーン型ウーファーを搭載しています。 振動板には、高比弾性率とロスファクターの高次元バランスを実現するため、 PAN系高密度炭素繊維と芳香族ポリアミド系アラミッドの ハイブリッド・ウィービングを採用しています。 PAN系高強度炭素繊維はカーボン系粒子の繊維状素材で、 極めて高い弾性率を持っています。 また、アラミッド繊維は高強度・高弾性に加え、 低密度と適度な内部損失を備えた、 芳香族ポリアミド系の繊維素材です。 これらの素材の長所を高次元でまとめるため、 レジンのなじませ方や熱膨張係数との関係などの 様々な相互関係をつきつめ、ハイブリット構造としています。 これにより、比弾性率3.7×1011cm2/sec2、 内部損失0.06という最適物性値を実現しています。 さらに、コンピューターシミュレーションによって最適なカーヴィング設計とし、 22cmのハニカム振動板を完成させています。 フレーム部にはダイヤトーン独自のD.M.M.方式を採用しており、 磁気回路全体を強固なフレームでがっちりと固定させることで 優れた立ち上がり特性を実現しています。 さらにDS-9Zでは磁気回路からのリーケージフラックスによるネットワークへの 悪影響を排除するため徹底した防磁設計が施されており、 防磁カバーには防磁設計と剛性のバランスを実現するため 球状黒鉛鋳鉄を採用しています。 この素材はピアノのフレーム構造にも使われており、 高剛性と減衰特性を併せ持っています。 しかも、アルミダイカストフレームに装着することで、 異種金属効果によって共振分散効果は高まっています。 トゥイーター 高域には2.5cmドーム型トゥイーターを搭載しています。 振動板にはダイヤトーンが開発したD.U.D.ボロン振動板を採用しています。 D.U.D.方式では、ボイスコイルボビンとダイアフラムを一体化することで、 エネルギーのロスを無くして高速信号伝播を可能にしています。 さらに、DS-9Zでは小型2ウェイシステムにふさわしいトゥイーターとして 完成されるよう、様々な角度から検討・改良が加えられています。 その結果、口径は1インチと設定され、振動板内部のバックプレッシャーや 共振を最適状態にするためアコースティックコントロールが施されています。 そして、振動板をリニアリティ良く支えるため新開発のエッジを採用しています。 このエッジは、強度を増すためにきめの細かい布クロスにダンピングコーティングした 素材を使用し、さらに微小振幅での追従性を良くするため、 タンジェンシャル設計としています。 フレーム部にはD.M.方式を採用しており、磁気回路のプレート部を マウントプレート化することで磁気回路を直接エンクロージャーに 取り付ける構造となっています。 DS-9Zでは高剛性化と防磁設計とのマッチングを図るため D.M.方式についても基本から見直しがされています。 サブフレームには減衰特性に優れた銅合金カスティングを採用し、 防磁カバーには肉厚の焼付け塗装を施す事でダンピング効果を高めてます。 ネットワーク ネットワーク部の全配線には線径を太くした単結晶無酸素銅線を採用しています。 また、電流の金属境界面歪を排除するために採用されている圧着ワイヤリングの スリーブには、全て金メッキが施されてます。 さらに、電流密度への徹底した見直しから、各ユニットへの 適正な電流供給が可能な給電方式を採用しています。 そして、2つのユニットへの給電が互いに電磁干渉しあうのを防ぐため、 ネットワークは完全な2分割分散配置を採用しています。 ネットワークのベースには、インダクター相互の電磁結合、 システム内圧のモジュレーションを考慮して、 振動減衰特性に優れたスプルース材を採用しています。 エンクロージャー エンクロージャーには、出来るだけ音源を小さくし、 その上で不要な共振を排除するため、トラピゾイダル・エンクロージャーを採用しています。 一般的なエンクロージャーでは、天板とトゥイーターが近いことで 天板の共振によって中高域の音を汚し、さらに天板からの板振動による 不要輻射が箱全体の共振を招いていました。また、中高域ユニット近傍のバッフル板も 共振面積を縮小する意味でできるだけ小さくする必要があります。 これらを解決するため、DS-9Zでは天板の小型化と剛性向上を 両立するトラピゾイダル形状となっています。これにより、天板面積は20%縮小されて 剛性は約1.5倍強化し、トゥイーター近傍の振動板放射面積も約9%縮小しています。 バッフル板には響きの美しいスプルース材を採用しており、 素材特性と高剛性ユニットのベストマッチを図るため、ランバーコア構造となっています。 約30年前に販売されたスピーカーですが、なかなかこれを超えるものはありませんね。 今ではできない技術が沢山盛り込まれています。 ただ、ユニットの性能と箱がミスマッチング…まともに鳴らそうとすると アンプに非常にお金がかかると思われます、それではいけませんね… まともになるようにしたいと思いますね♪
by jbls9500
| 2013-02-28 11:21
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